フォトジェニックな弘前散歩
- 日数
- 1泊2日
- 主な交通手段
- 電車・バス・徒歩
- シーズン
- 通年
レトロな洋館が多く残る弘前市。情緒ある町並みは思わず写真に収めたくなります。
弘前市のフォトジェニックなスポットを巡るコースを紹介します。
弘前れんが倉庫美術館
100年の記憶を継承する れんが倉庫をリニューアルした現代美術館
弘前れんが倉庫美術館は、明治・大正期に酒造工場として建設され近代産業遺産として弘前の風景を作ってきた吉野町煉瓦倉庫を「記憶の継承」をコンセプトに改修した美術館です。国内外の先進的なアートを紹介するとともに、弘前そして東北地域の歴史、文化と向き合う同時代の作品を収集し、展示します。また、館内は美術展示室のほか、スタジオや市民ギャラリー、ライブラリーを備えております。
弘前昇天教会
旧東奥義塾外人教師館(併設レストラン「サロン・ド・カフェ・アンジュ」でフレンチランチ)
メルヘンでお洒落な洋館 明治の外国人の生活を垣間見る
東奥義塾は弘前藩の藩校であった「稽古館」を母体に、1870年(明治5年)に県内で最初に開校した私学校。この外人教師館は、同校に招かれた外人宣教師が生活する住居として1900年(明治33年)に建てられた洋館です。レンガ積みの基礎とたくさんの窓が特徴の建物は、白色の外壁と窓枠のオリーブグリーンのコントラストが美しく、煙突やベイウィンドウに趣を感じます。館内にはアンティークな家具や調度品などが置かれ、当時の生活を再現。書斎や寝室、子供部屋など無料で見学できます。明治期の弘前における外国人の暮らしぶりがわかる貴重な建物であり、青森県重宝に指定されています。
1階には喫茶店があり、窓から追手門広場内にあるミニチュア建造物を眺めながら、アップルパイやコーヒーなどを楽しむことができます。
旧弘前市立図書館
赤いドーム屋根が印象的な弘前を代表する洋館
1906年(明治39年)日露戦勝記念として建てられたもので、1931年(昭和6年)までは市立図書館として利用されていました。
木造3階建てで、左右に配した八角形の双塔が印象的な外観。ルネッサンス様式を基調としながら、漆喰塗りの外壁や寺院建築に見られる木鼻(きばな)を用いるなど、随所に和風様式が取り入れられています。また、室内を明るくするため多数の窓を設け、多方向から採光するよう工夫もされています。弘前出身の棟梁・堀江佐吉の創意と工夫が随所に施された、明治期を代表する洋風建築であり、県重宝に指定されています。
内部は無料で見学可能。1階は図書室のほか、館長室や婦人閲覧室などがあり、旧市立図書館の形態を復元。当時の関係資料も展示しています。2階には、地方出版物や同人誌の紹介、ビデオによる文学碑めぐりのコーナーなどがあります。館内は当時の雰囲気そのままに、まるでタイムスリップしたような気分を味わえます。
津軽藩ねぷた村(こぎん刺し体験)
津軽の魅力をまるごと体験!
ねぷた囃子や津軽三味線の生演奏が聴けるほか、金魚ねぷたに絵付けしたり、民工芸品や特産品を買ったり、津軽料理を食べたりと、津軽の魅力をまるごと体験できる施設。津軽の「見る・聞く・食べる・買う・体験する」が揃っています。
◆見る・聞く(有料見学エリア)
「弘前ねぷたの館」に高さ10mの大型ねぷたと内部の骨組みを見学できる実物大の大型ねぷたを展示。笛と太鼓のお囃子の実演や太鼓の体験可能です。
津軽蔵工房「たくみ」で津軽凧や津軽塗などの工芸品の製作風景を見学できます。
津軽三味線「山絃堂」「ねぷたの館」で津軽三味線の生演奏有り。
◆体験
金魚ねぷたの絵付け、津軽凧絵付け、りんご土鈴絵付け、津軽焼粘土細工など、様々な工芸体験が可能です。
◆買い物(入場料不要)
県内の農林水産加工品、お土産、工芸品などを販売するアンテナショップのほか、りんごや野菜などJAの直売所、手焼きせんべい店などがあります。
◆お食事(入場料不要)
ごはん・味噌汁・漬物にこだわった食事処で、津軽の地で暮らす人々が生きるために食べ継がれてきた家庭料理をいただけます。
弘前城
桜も紅葉も雪にも映える東北唯一の現存天守
弘前公園の中にある弘前城は、現存する日本最北端の天守で、国の重要文化財にも指定されています。天守閣もさることながら、園内の門、橋、濠は歴史的な情緒に溢れています。これだけ大規模な城郭が当時の姿を留めつつ公園として開放されている例は、全国的にも希少です。
天守閣、5棟の城門・3棟の櫓は必見。下乗橋から見る天守も、朱塗りの欄干に天守閣が映える絶好の写真撮影スポットです。天守の三層目の屋根にある鯱(魚で頭部は虎)にもご注目。園内は広いので「観光人力車」に乗って様々な景色を優雅に楽しむのもおすすめです。
弘前公園の桜は、1715年に津軽藩士が25本の桜を京都から取り寄せたといわれ、現在は約50種類、2600本程の桜が植えられています。例年、4月下旬~5月上旬に開催される「弘前さくらまつり」には国内外から約200万人が訪れます。満開のピークを迎え桜が散り始めると、外濠では水面を桜の花びらが埋め尽くす「花筏(はないかだ)」が見られます。ピンク色の絨毯を敷いたような光景はまさに絶景です。
春だけではなく、秋には「弘前城菊と紅葉まつり」が、冬には「弘前城雪燈籠まつり」が開催されます。木々が鮮やかに染まり、豪華絢爛な菊人形が並ぶ秋。雪化粧した気品ある天守閣と、灯りがともされたミニカマクラ群が幻想的な冬。季節ごとの美しさが楽しめます。
冬にはさらに「冬に咲くさくらライトアップ」のイベントも。弘前公園の外濠に立ち並ぶ桜の木がライトアップされ、雪が降り積もった枝がピンクに染め上げられた光景は、まるで桜の花が咲いているよう。
公園付近には、「津軽藩ねぷた村」や、洋館と日本庭園が素敵な「藤田記念庭園」、有形文化財に作られたレトロな佇まいの「スターバックス コーヒー 弘前公園前店」などが徒歩圏内にありますので、ぜひ一緒に訪れてみてください。
藤田記念庭園(併設カフェ「大正浪漫喫茶室」でランチ デザートはアップルパイの食べ比べ)
大正時代の趣感じる建築と日本庭園
北方の文明開化の拠点となった弘前には、当時の面影を残すレトロな建築物が数多く残されています。「藤田記念庭園」にも大正時代にタイムトリップしたような建物が点在しています。
園内は、高さ13mの崖地をはさんで高台部と低地部に分かれており、高台部庭園には登録有形文化財の洋館、和館、考古館などがあります。大正時代をしのぶ貴重な遺産となっているほか、岩木山を借景とした庭園が広がっています。
赤いとんがり屋根が可愛らしい洋館には「大正浪漫喫茶室」があり、中に入るとステンドグラスや暖炉がお出迎え。窓の格子やランプなど、大正時代を彷彿とさせるインテリアにうっとりします。特等席はサンルームを利用した窓際。庭園の四季の彩りを眺めながら料理やデザートをいただくのは贅沢な時間です。アップルパイの食べ比べができるのも嬉しいポイント。りんごとバニラアイスのガレットもおすすめです。
かつての考古館は和をテーマにした喫茶スペース「クラフト&和カフェ 匠館」として生まれ変わりました。和風パフェやおばんざいランチなど「和」にこだわったグルメや、「こぎん刺し」や「津軽塗」といった弘前を代表するクラフトのショッピングを楽しむことができます。
低地部庭園は池を中心とした回遊式の庭園で、茶室から眺める池や、花菖蒲、ツツジや滝、八橋など四季折々の自然を楽しむことができます。桜の季節には、見事なしだれ桜を見に多くの人々が訪れます。
落ち着いた雰囲気の中でのお抹茶点て体験も人気を博しています。