鮮度抜群、旨味抜群の海鮮丼が食べたい!
青森の海鮮丼特集
三方を海に囲まれる青森県は、全国有数の魚介類の宝庫。豪快に釣り上げる「大間まぐろ」や、日本一脂がのったサバと言われる「八戸前沖さば」など、北の海でたくましく育った青森の魚介類は身が締まって旨味も抜群!そんな海の幸たっぷりの海鮮丼をご紹介します。
自分で作るオリジナルの贅沢どんぶり、のっけ丼
一年を通して多様な魚介類が水揚げされる青森市。青森駅から徒歩5分の青森魚菜センターでは、好みの具を乗せて楽しむ「のっけ丼」が体験できます。
昭和44年に開業した市場「青森魚菜センター」は、現在鮮魚店や総菜店など、25店舗が軒を連ね、青森市民の台所として活気にあふれるスポットです。
建物内にあるのっけ丼案内所で「のっけ丼食事券(10枚綴り2,000円)」を購入し、チケットとのっけたい具材を交換して自分だけの丼を作っていきます。
指定されたお店でどんぶりに盛られた青森県産米のホカホカご飯を受け取ったら、いよいよのっけ丼開始!
お店を回り、乗せたい具材を選んで店員さんに乗せていただきます。あれもこれもとつい目移りしてしまうので、ご飯を受け取る前に場内を巡って、ある程度目星をつけておくのがおすすめです。気を付けないとあっという間にチケットがなくなってしまいますよ!
一切れが大きい中トロマグロやサーモン、極厚ホタテ、頭付きのエビ…いくらやウニなどの魚卵系も外せません。
魚介類の旬によって、のっけ丼用に提供される食材もその都度変わります。おすすめの具材について、ぜひ店員さんに聞いてみてください。
市場内を3周ほど回ってようやく完成したのっけ丼。海鮮丼を提供しているお店は全国に数多くありますが、自分で選んで作るどんぶりは一味違います。市場ならではの新鮮なお刺身をその場で頬張る贅沢。このためだけに青森を何度も訪れるファンもいるそうです。
今回は10枚綴りのチケットのほかにバラのチケットを少し買い足して、食べたいものをたっぷり乗せた極上どんぶりにしました。市場内にはチケット1枚でお味噌汁を購入できるお店もありますし、卵焼きや焼き魚、揚げ物などのお惣菜も豊富で、現金で購入できるものももちろんあります。
また、座ってのっけ丼を食べられるスペースが点在していますし、2階にも飲食スペースが確保されているのでゆっくりとくつろげますよ。
その土地に根付いた市場は、見て歩くだけでも面白い発見があります。のっけ丼体験で、青森の市場の雰囲気を存分に楽しんでみてくださいね。
旅人メモ:青森魚菜センター
【基本情報】
◆住所:青森市古川1丁目11-16
◆TEL:017-763-0085
◆定休日:毎週火曜日
◆営業時間:朝7:00~14:00
◆アクセス:JR青森駅正面出口から徒歩約5分
◆詳しくはこちらをご覧ください。
2色の食感を楽しむ、三沢ほっき丼
冬の貝の王様とも言われるほっき貝は、正式名称を「ウバガイ(姥貝)」といい、青森県では八戸市から三沢市沖にかけて広がる北浜海域で冬に収穫されます。北浜海域では砂の色が薄いため、貝表面や身の部分も北海道産に比べて色がきれいで、その品質や美味しさから県外で高い評価を受けているそうです。
三沢市内の飲食店約20店舗では12~3月の期間限定で「ほっき丼」を提供していて、各飲食店によって調理方法などがさまざま。趣向を凝らしたどんぶりが味わえます。
青い森鉄道・三沢駅の目の前にある「きらく亭」も、旬のほっき丼を味わえるお店のひとつです。
きらく亭は2色ほっき丼で、下処理をしっかりしなければ食べられない生ほっき貝と、ボイルした和風味のほっき貝の2種類がたっぷり2個分乗っています。ほっき貝は火を通した状態で提供する店が多いなか、新鮮なほっき貝をお刺身でも食べてもらいたいという店主の畑山さんの思いが込められています。
生のほっき貝は身に弾力があってコリコリとした食感。臭みやクセがないため食べやすく、海鮮ならではの旨味と甘みが感じられます。そして何といっても三沢産のほっき貝は肉厚!
ボイルしてあるほっき貝は柔らかくて、甘じょっぱい和風味が付いているためご飯がどんどん進みます。ご飯とほっき貝の間に、食感が異なる長いものスライスが挟んであるのは、きらく亭ならでは。シャキシャキとさっぱりした食感が、ほっき貝の旨味を際立たせてくれます。
三沢産のほっき貝が流通しているのは関東までで、関西より南の地域ではほっき貝を食べる習慣がないそうです。冬の三沢に立ち寄ったら、絶品ほっき貝をぜひ味わってみてくださいね。
旅人メモ:きらく亭
【基本情報】
◆住所:三沢市本町2丁目71-1
◆TEL:0176-53-1087
◆定休日:日曜日
◆営業時間:11:00~14:30
◆アクセス:JR三沢駅正面口から徒歩約1分
◆詳しくはこちらをご覧ください。
行列が絶えない八戸の名店で味わう、平目漬丼
戦後から八戸市民の台所と親しまれている陸奥湊駅前周辺は、駅前の八戸市魚菜小売市場を中心に朝早くから活気にあふれています。そんな陸奥湊駅前にたたずむ名店が「みなと食堂」です。
みなと食堂は朝6時から営業しています。カウンター7席と4人掛けテーブル席が1つある店内には、メニューが書かれた張り紙がずらり。店内は開店から常に満席に近い状態で賑わっています。
お店の看板メニューである「平目漬丼」は、2014年に開催された第1回全国丼グランプリ海鮮丼部門にて約200品の丼のなかから頂点に選ばれ、金賞を受賞した自慢の一品。
その後TV番組などのメディアで何度も紹介され、そのたびに全国各地から平目漬丼を目当てにお客様がやってくるそうです。
「平目漬丼は、新鮮なヒラメを仕入れられる環境があってこそ」と語る店主の守さん。毎朝市場の魚屋さんを回り、美味しいヒラメを仕入れているそうです。丁寧に捌いたヒラメを漬けダレにくぐらせ、ごはんの上へ。ヒラメの色が悪くなってしまうため、漬けダレに漬けすぎないのがコツだそうです。
中央に卵黄が鎮座した平目漬丼はつやつやに輝いていて、ビジュアルも完璧!平目漬丼をオーダーするほとんどの人がカメラを構えるそうです。さっとくぐらせた漬けダレが効いていて、卵黄を崩してかき込みたくなるような衝動的な美味しさ。どんぶりは小ぶりに見えますがご飯がぎっしり詰まっているので満足感たっぷりです。
数あるメニューのなかで、平目漬丼とせんべい汁のセットは観光客に特に人気だそう。みなと食堂のせんべい汁はあっさりとした塩味のスープに、たっぷりの根菜類とモチモチのせんべいが入っています。八戸のご当地グルメであるせんべい汁も一緒に楽しめる嬉しいセットです。
「八戸でこれを食べたんだよね」と自慢したくなるような、みなと食堂の平目漬丼。人気店なので店頭で待つかもしれませんが、待ってでも食べて良かったと思わせてくれるはずです。
旅人メモ:みなと食堂
【基本情報】
◆住所:八戸市大字湊町字久保45-1
◆TEL:0178-35-2295
◆定休日:日・月曜日
◆営業時間:朝6:00~14:00
◆アクセス:JR陸奥湊駅北口から徒歩約2分
最後のひとくちまで味わえる、八戸前沖銀さばトロ漬け丼
本州最北端のサバ漁場である八戸沖では、海水温が急激に下がる秋に脂肪分の多いサバが水揚げされます。特に大型のサバは銀鯖と呼ばれ、脂の乗りも格別。八戸市では「八戸前沖さば」ブランドとして売り出しています。
「俵屋&しんぶんカフェ」は、全国で初めて鯖料理専門店をオープンさせた俵屋店主の沢上さんが運営しているお店で、さまざまなさば料理を始め、郷土料理や地元の食材をカジュアルに美味しく楽しめる「新郷土料理」を提供しています。店内には、目の前で寿司を握ってもらえるカウンター席があり、個室も充実していますよ。
俵屋が提供する「八戸前沖銀さばトロ漬け丼」は、2016・2017年全国どんぶり選手権にて連続グランプリを受賞、また観光庁官賞も受賞するなど、全国から高い評価を受けているどんぶりです。
サバ料理は火を通したものやしめ鯖などが一般的ですが、サバの生の食味を追求した沢上さんが研究と試作を重ねること10年、行きついたのが江戸前ずしの伝統技法である「漬け」を使った締め方だったそうです。
こうして生まれた、生に近い食感で味わえる「八戸前沖銀さばトロ漬け丼」。全体を縁取る鮮やかな小口ねぎと銀鯖が見た目にも美しいだけでなく、しょうゆ漬けにしたサバには旨味が凝縮されていて、食べたときの幸福感がたまりません。
実は「八戸前沖銀さばトロ漬け丼」にはもう一つの食べ方があります。残り3分の1くらいの量までどんぶりを食べ進めたら、熱々のだしをどんぶりへ。ごはんにしみ込んだ漬けダレとだしが合わさり、さばの旨味も溶け出して最高の出汁茶漬けになります。飲み会の最後の締めにこのどんぶりを注文し、出汁茶漬けにして食べる方も多いそうです。
サバの奥深さをより楽しめる「プレミアム銀さば三種盛り」ではしめさば、味噌しめさば、しょうゆ漬けの3種のさばが味わえます。日本酒との相性も抜群ですよ。
旅人メモ:俵屋&しんぶんカフェ
【基本情報】
◆住所:八戸市城下1丁目3-18
◆TEL:0178-51-6767
◆定休日:月曜日・第2火曜日
◆営業時間:11:00~15:00(L.O.14:30)/17:00~21:00(L.O.20:20)
◆アクセス:JR本八戸駅正面出口から徒歩約3分
◆詳しくはこちらをご覧ください。
- 青森魚菜センター(古川市場)
- きらく亭
- みなと食堂
- 俵屋&しんぶんカフェ